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2017年10月26日木曜日

プログラム責任者養成講習

2017年10月25日26日にプログラム責任者養成講習会へ参加して参りました。
2日間に渡り、大変タイトなスケジュールで休む暇もなくの講習会でしたが、研修医にとって、よりよい環境を作れるように、更に考えさせらる2日間でした。

 我々はFチームの先生方お疲れ様でした。
  三井記念病院 三瀬先生
  富山大学 峯村先生
  東邦大学 清水先生
  福島県立医科大学 本多先生
  帯広厚生病院 高橋先生
  福岡大学筑紫病院 堤先生
  市立貝塚病院 中先生
終了証書授与後
濱元、堤先生、三瀬先生、中先生、清水先生、峯村先生
(高橋先生と本多先生は帰られた後でした。すみませんでした。)


2017年10月24日火曜日

第5回 免疫療法チームミーティング

第5回目の西埼玉中央病院 免疫療法チームミーティングを行いました。
薬剤の福田先生が、司会を行い、
  1. 現在まで使用している免疫療法の一覧(薬剤科;藤田先生)
   2.   耳鼻咽喉科の3症例について    (耳鼻科:溝上先生)
   3.   好酸球増加の症例について     (呼吸器科:児玉先生)
 上記の発表後、糖尿病の范先生交えて、副作用についての議論を行なっています。
 
  参加者:
    耳鼻科:溝上先生
    呼吸器科:井部、児玉、濱元
    内分泌科:范先生
    看護部:二神、小田野、岡谷
    薬剤科:福田、藤田、今井、伊藤(しょうこ)、薬学学生3名


2017年10月19日木曜日

Lung Cancer Symposium in Kawagoe

川越で開催されたLung Cancer Symposiumで講演させて頂きました。
各務先生、光冨先生の貴重な講演をまじかで拝聴させて頂きました。
前座でしたが、西埼玉中央病院としての1年間を振り返りお話をしています。

肺癌診療を行っていなかった病院へのアプローチ
免疫療法の導入について
免疫療法の症例提示







2017年10月18日水曜日

第16回 地域医療連携交換会

西埼玉中央病院の近隣の先生方や医療従事者の方が多く参加して頂きました。
誠にありがとうございました。講演会では、呼吸器科濵元が所沢地域の呼吸器診療の状況と呼吸器診療発足後の経過をお話させて頂きました。

懇談会では、所沢呼吸器クリニックの林院長先生が乾杯の音頭をとって頂き、交流を深く深める大変楽しい会で終わっております。今後とも、何卒西埼玉中央病院をよろしくお願いいたします。



Mepolizumab or Placebo for Eosinophilic Granulomatosis with Polyangiitis

今回は、井部先生の担当で、MepolizumabとEGPAへの検討です。
<背景>
好酸球性多発血管炎性肉芽腫症(EGPA)は喘息、副鼻腔炎、肺浸潤、ニューロパチーなどの
症状をきたす疾患であり、好酸球がこれら症状に関与すると考えられている。治療法とし
てステロイドが中心的役割を担っているが、再発も頻繁であり、ステロイド内服を継続が
必要になることも多い上、患者によってはステロイドでは十分な効果が出ない場合もある
。必要に応じ免疫抑制療法も使用されることがあるものの、現時点ではエビデンスが不十
分である。
IL-5は好酸球の成熟・分化などにかかわり、EGPAでは上昇していることが知られている。
そのため抗IL-5抗体であるmepolizumabはEGPAの治療薬として期待される。本研究の目的はEGPAに対するmepolizumab使用の効果と安全性を確認するものである。

<方法>
Randomized placebo-controlledの二重盲検phase3試験

対象:再発性、難治性EGPAと診断されてから6か月以上経過している18歳以上の患者。
   4週間以上PSL7.5-50mgの範囲で使用されている。

除外:GPA,MPAの診断がついた患者

服用中のステロイドに加え、Mepolizumab 300mg/4週 ないしプラセボを投与された。52週にわたり観察を行い、4週目以降は医師の裁量でPSLの減量が認められた。免疫抑制療法を行っている患者は試験中一定量を継続した。

PE:①緩解した週数の割合
    (緩解はBVAS ver3.0にて0点、かつ内服PSL<4mgと定義)
   ②36週、48週で緩解を保っていた割合

SE: 24週-52週の間緩解を保っていた患者の割合
      再発までの期間
    PSL内服量の割合

<結果>
136人が割り付けに参加し、61人がmepolizumab群、65人がプラセボ群とした。


Mepolizumab群
プラセボ群
Hazard/odd ratio
24週以上緩解状態
28%
3%
5.91
24週目~52週目まで緩解継続
19%
1%
19.65
緩解に至らなかった割合
47%
81%

Eo<150/mlの緩解割合
21%
7%

Eo≧150/mlの緩解割合
33%
0%

52週以内に再発した割合
56%
82%
0.32
全AE
97%
94%

重症AE
18%
26%

mepolizumab群で1例死亡例(44歳)があり、原因として心筋炎が疑われたが、元々心疾患を要していたため直接的な関係性は不明

<考察>
再発性・難治性EGPAに対し、mepolizumabはプラセボ群と比較して優位に緩解率をあげた。しかし半数程度は緩解に至っておらず、すべてのEGPA患者がmepolizumabの利益を得られるわけではなさそうである。
その理由としては
  1. EGPAの中にeosinoが直接関係していない群があることが否定できない点
  2. 抗IL-5抗体がすでに無効なレベルまで臓器障害などが進行してしまっている可能性
  3. Mepolizumabの投与量が不足している可能性
  4. 長期PSL内服のため副腎不全状態になっており、PSLのtaperingがそもそもできなかった患者がいる可能性。
などが考えられる。

Limitation:
  1. BVASは厳密にはEGPAの病勢評価のための指標ではない
  2. 患者によってPSLの初期投与量が異なる点
  3. ANCA陽性のEGPAが全体の10%程度しかいなかった点。

<感想>
Mepolizumab(ヌーカラ)のEGPAへの効果を判定した報告。現時点では臨床的にPSLを使用し、効果に乏しい場合は免疫抑制剤を検討するものの、報告にある様にエビデンスはそれほど多くはない。本研究ではPSLでの治療不良例に対してのmepolizumab使用であり、臨床的に自然な使用方法となっている。

結果としてはmepolizumab使用例で緩解は28%とそれほど多くないように見えるが緩解基準がPSL4mg以下、となっており、難治性例であればPSLはもう少し多い量で経過観察するであろう。実臨床で使用した場合はもう少し緩解例は多くなる可能性がある。


(担当:井部、まとめ:児玉)

2017年10月11日水曜日

Cost-Effectiveness Analysis of Afatinib versus Gefitinib for First-Line Treatment of Advanced EGFR-Mutated Advanced Non-Small Cell Lung Cancers.

今回は、呼吸器科の濵元が担当です。
以前、免疫療法が認可された時に議論になった、費用対効果についてです。
免疫療法ではなく、TKIでのLL-7での議論についてafatinibが優れているか?の検討された論文です。
<背景>
肺がんはフランスでも年間39495人が新規に罹患(2012)し、NSCLCで平均2万ユーロのコストがかかるとされており現在もその費用は上昇傾向となっている。近年スタンダードとなったEGFRTKIはプラチナ製剤と比較し、PS,QOLの他、コスト面でも優位であることが報告されている(2013EURTAC試験)
LUX-Lung7試験では不可逆性のErbBファミリー阻害剤であるafatinibと、可逆性EGFRチロシンキナーゼ阻害剤であるgefitinibと比較して良好なPFSであることが報告されており、OSでも良好な傾向を示した。本研究ではフランスの病院にてafatinibgefitinibのコストと患者の結果について検討した。
<方法>
データは、LUX-Lung7head-to-headPhase2b試験である、EGFR遺伝子変異陽性進行NSCLC患者afatinibgefitinibの試験結果より分析した。
 LUX-Lung7
無治療の進行NSCLCかつEGFR遺伝子変異陽性でcommon mutation(del19, L858R)の患者をafatinib40mg/daygefitinib250mg/dayに割付して、病勢進行まで投与している(beyondは、主治医判断で認められている)。PFS, Time to treatment failure, OSco-primary end points として評価された。また、副次的評価項目(secondary endpoint)として、RR, AEs, QOLが評価された。その結果Afatinibgefitinibに比較して統計学的優位にPFSの延長を認めた。

本研究のモデルとして、partitioned survival modelを作成した。そのパラメータとしてはPF phase, PD phase, 死亡phaseを用いた。
治療に使った経費、出現したAEに対する治療費などは、French National Health AuthorityDiagnosis-related group などの一般的なコストを元に算出し、その他処置費用なども公的医療機関での費用を元とした(フランスの開業医は追加費用を請求することができるため)

<結果>


ITT集団
Del19
L858R
延長した生存年数
0.249
0.257
0.247
獲得したQALY
0.170
0.171
0.174
ICER
7697
6668
9148


AE費用は、治療群とすべてのシナリオの合計費用の3%未満を占めた。ITT集団、del19サブグループ、およびL858Rサブグループのそれぞれに対するafatinibgefitinibICER
     ITT母集団 €45,211
     Del19      38,970
     L858R     52,518
であった。
 <考察>
共通EGFR変異のITT集団およびdel19およびL858R亜群のITT集団についての第一選択としてafatinibgefitinibICERがそれぞれ€45,211、€38,970、および€52,518であることを示した。
LUX-Lung 7は、NSCLC患者の2つのEGFR TKIを比較する最初のhead-to-headランダム化試験であった。その結果としてafatinib使用群で良好なPFSが示され、一般的なEGFR変異、特にdel19突然変異を有するNSCLCのファーストライン治療としては、afatinibが最良の治療選択肢であると考えられた。

Limitation
Pt化学療法後の非進行患者のため、維持療法は、このコスト効果分析に含まれていない。
・実際の生活では、患者が23回連続して治療を受ける可能性があるが、我々のモデルはBSCとして要約されている。

<感想>
本研究でgefinitibと比較してafatinibの方が良好なPFSであることに加え、コスト面でも優位であるとの結果が出た。しかし、すでにアメリカではgefitinib,erlotinibに関しては半額以下のジェネリックが発売されており、そもそも海外の実臨床では参考にならない報告かもしれない。また、来年にはEGFR変異陽性に対するosimertinib1st lineが可能となると思われ、効果面を考慮すると従来のTKIの使用頻度は下がってしまうと考えられる。今後どのようにして従来のTKIが使用されていくこととなるか注視していく必要があるだろう。

(担当:濵元、まとめ:児玉)