Osimertinib or
Platinum–Pemetrexed in EGFR T790M–Positive Lung Cancer
今日の抄読会は、3rd generation irreversible EGFR-TKIで、T790M耐性遺伝子発現後でも効果を認めるOsimertinb(タグリッソ)の論文です。昨年のウィーンで開催された世界肺がん学会では、e-publishでNEJMで既に報告されていますが、2017年2月20日改めて、NEJMへ掲載されたので再度皆で確認しました。
BACKGROUND
OsimertinibはEGFR-TKIであり、野生型EGFRには作用せず、EGFR活性化変異と耐性変異であるT790Mを有するEGFRを阻害する、選択性の高いEGFR-TKIです。プラチナ製剤とPemetrexed との併用療法についての効果については未だ不明であります。
Methods
本、国際オープンラベル無作為化Phase3試験は、EGFR-TKI治療後、進行が確認されたT790M変異陽性の進行非小細胞肺癌419名について、2:1の割付で経口osimertinib(80mg once daily)と経静脈的にPemetrexed(500mg/m2)とBCDCA(AUC=5)もしくはCDDP(75mg/m2)を3週ごとに6サイクルまで投与した。維持療法として、Pemetrexedは許容された。全ての患者において、一次治療のEGFR-TKIにて、進行が認められている。Primary endpointとしては、investigator 評価のPFSとした。
RESULTS
PFSの中央値としては、明らかにプラチナとPem治療群よりosimertinibの方が優位に延長を示した(10.1ヶ月 vs 4.4ヶ月;HR
0.30 P<0.001) 。ORRとしても、プラチナとPem併用群よりOsimertinb群の方がより優れていた(71% vs 31% ; odds ratio for
ORR 5.39; P<0.001)。 CNS転移を認めた144名の患者群では、PFS中央値はプラチナとPem併用群よりOsimertinb投与群の方が長く認められた(8.5ヶ月 vs 4.2ヶ月;HR0.32)。 grade3もしくはそれ以上のAEの割合として、プラチナとPem併用の47%に対して、osimertinibは23%であった。
CONCLUSIONS
一次治療で、EGFR-TKI投与後進行を認めた、T790M陽性の進行非小細胞肺癌の患者(脳転移症例も含め)は、プラチナ併用pem治療より統計学的優位な効果を認める結果となった。
個別化治療が進む中、免疫療法もPD-L1の発現により患者の選択が進んでいる。分子標的治療薬も発売当初は、all comerに使用されたが、発売されてから約15年で患者選択が明確になってきた。更に、3rd generationTKIでも発売最初からターゲットを、臨床研究がデザインされている。
del19が多く入っているが、afatinibがあまり使用されていないのは、LuxLungなどの臨床試験の順番によるのであろうか?今後、調べてみたいとこである。 (呼吸器濵元)
0 件のコメント:
コメントを投稿