本日(11/20)のJournal Clubは薬剤部大越先生が、今年9月にNutrition Journalに掲載の最新の論文、「ラーメン店の出店数と脳卒中の発生率の因果関係
”Ramen restaurant prevalence is associated with stroke
mortality in Japan: an ecological study”」を紹介してくださいました。
【抄読会での主な討論】
・ラーメンといってもいろんな種類があるから、どこまでをラーメン店といっているのか気になる。
・東日本と西日本の偏りからしても何かほかの交絡因子がありそうではある。
・沖縄そばなどもラーメン店とするなら、定食屋=沖縄そば屋である沖縄県は異常にラーメン店の多い県となりそうだが、脳卒中は意外と少ない。
・ラーメン店の多いところ、土地が安くて出店しやすいところというのは郊外が多く、病院の不足や脳卒中の急性期医療から離れている問題などの交絡因子もありそう。
(担当:大越、まとめ:石井)
【目的と方法】
脳卒中と栄養の関係は最近調査されました。しかし、日本での食事と脳卒中の関係は明らかにされていません。ラーメンの消費と脳卒中死亡率との間に関連があると仮定しました。したがって、我々は日本の都道府県におけるラーメン店の有病率と脳卒中死亡率との関連を調査した。ピアソンの相関係数を使用して、4種類のレストラン(ラーメン、ファーストフード、フレンチまたはイタリアン、うどんまたはそば)のそれぞれの有病率と、各都道府県の年齢および性別を調整した脳卒中死亡率との関連を評価しました。また、急性心筋梗塞とコントロールとしての各タイプのレストランの有病率との相関関係も調査しました。日本で発表された2017年の国民健康の動向から、各都道府県の年齢および性別を調整した脳卒中死亡率と急性心筋梗塞死亡率を取得しました。各都道府県の各タイプのレストラン数に関するデータは、日本電信電話株式会社のデータベースから取得しました。
【結果と結論】
他の種類のレストランではなく、ラーメンレストランの有病率は、男性と女性の両方で脳卒中死亡率と正の相関がありました(r> 0.5)。ラーメンレストランの普及率と急性心筋梗塞による死亡率との間に相関関係はありませんでした。日本の都道府県のラーメン店の有病率は、脳卒中死亡率と有意な相関があります。
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