Screening and brief intervention for obesity in primary care: a parallel, two-arm, randomised trial
Lancet. 2016 Oct 21. pii: S0140-6736(16)31893-1. doi: 10.1016/S0140-6736(16)31893-1. [Epub ahead of print]
今回は、糖尿病所属の石井先生が、Lancetから最新の論文を紹介してくれました。
肥満患者へ積極的な体重減量プログラムを行い第三者の専門家に紹介する群と、通常外来で主治医が指導する群において、Primay Endopointである12ヶ月の体重減少はどうなるのかとみた無作為化試験である。
Panel: Typical physician intervention
Physician: While you’re here, I just wanted to talk about your
weight. You know the best way to lose weight is to go to
[Slimming World or Rosemary Conley] and that’s available
free on the NHS?
Patient: Oh?
Physician: Yes, and I can refer you now if you are willing to
give that a try?
Patient: Yes, ok.
Physician: Ok, what you need to do is take this envelope back
outside to the person who weighed you and they will book
you into the weight loss course now.
Patient: Ok.
Physician: Good, but I’d like to see how you’re getting on, so
come and see me again in 4 weeks, please. Ok?
Patient: Ok, see you then.
主治医は上記のトレーニングを受けて、無作為化のための封書を開けて、患者指導をどちらか選択する手法である。
エントリーは8403名の患者がいましたが、最終的に940名と942名が解析されました。
最終的な結果として、積極的にプログラムを勧めた群の体重減少は有意差をもって認められた結果でした。
Lancetに掲載されるだけの意義のある論文であるかどうかの議論も出てきた。
n数が多いからだけ? 企業の誘導?
本論文では、肥満患者の体重減少・しかも1年後のみの評価である。臨床に還元するのであれば、生命予後や合併症の罹患等々について追跡することも本質的には必要ではないかとの意見もあった。
禁煙外来も同様に、外来期間禁煙を行えてもその後、再度喫煙する患者もいる。
目的は、
禁煙することであるのか?
合併症やがんの罹患を減らすことであるのか?
社会的な啓蒙活動の一環として行うのか?
などなど、本質を捉えてのスタディーを期待したい。
(糖尿病内科 石井医師)