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2020年3月27日金曜日

Efficacy and safety of oral basal insulin versus subcutaneous insulin glargine in type 2 diabetes: a randomised, double-blind, phase 2 trial.

今日は、呼吸器内科の石井先生が、昨年PublishされたLancetより解説してくれました。注射にてグラルギンインスリン投与するのと、I338経口内服インスリンの比較試験です。
値段の詳細までは不明ですが、高額な薬剤でまだまだ、一般的には使用難しいかもしれません(既にFDA承認済み)。広く使われる様になると薬価も安くなるのでしょう。
インスリン注射の代わりに、経口内服もいいのですが、井部先生よりパッチ製剤の方がより簡便ではないかの意見もありました。 
  (担当:石井、まとめ;濵元)


2020年3月13日金曜日

Early Transmission Dynamics in Wuhan, China, of Novel Coronavirus-Infected Pneumonia.

今回は、井部先生から新コロナウイルス感染の初期における疫学のまとめについて抄読してもらいました。


(担当:井部、まとめ:倉田)

2020年3月6日金曜日

Patient-reported outcomes following pembrolizumab or placebo plus pemetrexed and platinum in patients with previously untreated, metastatic, non-squamous non-small-cell lung cancer (KEYNOTE-189): a multicentre, double-blind, randomised, placebo-controlled, phase 3 trial

本日より、西埼玉中央病院呼吸器内科抄読会を金曜日に変更となります。

今回のJournal Clubでは、KEYNOTE189試験に付随して実施された、QOLについての検討結果の報告です。(2020年2月Lancet)

【抄読会での議論】
今回の検討では、HRQOLとして、QLQ-C30とQLQ-LC13が主に評価検討されている。副次的なPRO調査研究であり、両群ともに時間経過によって回答患者数の割合も減少していた。特に、プラセボ群では、症状の増悪が進行するためか?ペンブロ群と比較しても多くのアンケートの回収が少なくなってでの検討である。
 胸痛・息切れ・咳の複合的な評価(カプランマイヤー曲線)では、3ヶ月を境界として両群での差が認められている。QOLのアンケート評価でも同様に9週から12週の頃より点数でも差が開き始めているのがわかった。症状の出現・増悪とともに、QOLも低下していることが読み取れた。
 より効果のある治療において、QOLが低下せず維持される納得結果であった。

《Background》
ペンブロリズマブとペメトレキセド-プラチナ製剤は、KEYNOTE-189試験で優れた全生存率と無増悪生存率を示した。 KEYNOTE-189の患者における事前に計画された探索的Patient reported outcomePRO)を評価することを目的とした。


《Method
16か国の126のがんセンターで行われた多施設二重盲検無作為化プラセボ対照第3KEYNOTE-189試験では、組織学的に診断された転移性非扁平上皮非小細胞肺癌(EGFRまたはALK遺伝子変異陰性)患者が登録された。患者は、3週間ごと2年まで(35サイクル)に経静脈的にペムブロリズマブ(200 mg)または生理食塩水プラセボを投与するようにランダムに割り当てられした(21)。すべての患者は、カルボプラチン(5 mg / mL / min)またはシスプラチン(75 mg / m2;治験責任医師の選択)を含む4サイクルの静脈内ペメトレキセド(500 mg / m2)を3週間ごとに4サイクル受け、その後3週間ごとにペメトレキセド維持療法が行われた。
今回の論文では、本試験KN189における、がんの生活の質に関するアンケート調査として、
The European Organization for Research and Treatment of Cancer
Quality-of-Life Questionnaire- Core 30 (QLQ-C30)
Lung Cancer 13 (QLQ-LC13)
を実施した。1年目は3サイクルごと、 23年の間に4サイクル毎に実施されている。
主要なPROエンドポイントは、ベースラインからQLQ-C30 global health status/quality of life (GHS/QOL) score12週目、および21週目の変化率と、咳、胸痛、または呼吸困難の複合的な指標の悪化を経時的に評価した。
《Findings
2016226日から201736日までに、616人の患者が登録された。ペンブロリズマブ群の405人の患者のうち402人(99%)、そしてプラセボ群の202人の患者のうち200人(99% )、少なくとも1つのPRO評価を完了した。ベースラインでは、ペムブロリズマブ群の患者402人中35989%)、プラセボ群の患者200人中18090%)がQLQ-C30に協力的であった。 12週目には、354人の319人(90%)と167人の患者の149人(89%)が記載された。 21週目では、326人の249人(76%)と143人の患者の91人(64%)がそれぞれ行われていた。ベースラインから12週目まで、GHS / QOLスコアは、ペムブロリズマブ群(最小二乗平均変化:1.0ポイント[95CI -1.3 to 3.2]増加)とプラセボ群で(-2.6ポイント[-5.8から0.5]減少、グループ間差:3.6ポイント[-0.1から7.2]; p = 0.053)となった。ベースラインから21週目までのGHS / QOLスコアは、プラセボ群よりも、ペムブロリズマブ群の方が良好に維持された(最小二乗平均変化:1.3ポイント[95CI -1.23.6]増加)、プラセボ群(-4.0ポイント[-7.7から-0.3]減少、グループ間差:5.3ポイント[1.1から9.5]; p = 0.014)。咳、胸痛、または呼吸困難が悪化するまでの期間の中央値は、ペムブロリズマブとペメトレキセド白金を併用した場合、未到達(95CI 10か月に達していない)であり、プラセボとペメトレキセドプラチナは7.0か月(4.8か月に達していない)(ハザード比0.81 [95CI 0.60–1.09]p = 0.16)の結果となった。


《Interpretation
標準化学療法へのペンブロリズマブの追加はプラセボと化学療法群と比較して、GHS / QOLを維持し、ペンブロリズマブと化学療法群の21週目でGHS / QOLスコアが改善された。 これらのデータは、転移性非扁平上皮非小細胞癌患者の第一選択療法としてのペムブロリズマブとペメトレキセドプラチナの使用をさらに裏付けるとなった 
(担当:濵元、まとめ:濵元)

KN189のFigureおまけ