AZ社の後援にて、COPD Expert Forum 2021夏が開催されました。
今回の講演会も第4波の中開催されましたこともあり、アクリル板・各人マスク着用、そしてWebでのハイブリッド形式での開催です。ポストコロナ後、このような形式が懐かしく思えるようになれる日を期待しながら、慎重に診療・研究会等を継続していければと思います。
SessionIでは、東京病院 大島先生より、実臨床におけるCOPDの診断治療について、喘息合併ACO踏まえて講演して頂きました。
COPD、ACOの特徴、COPDの増悪、3剤の有用性、ビレーズトリのメリットについて、詳細な講演を頂き、明日からの診療に役立てる情報をいただきました。
SessionIIにおいて、コロナ禍でのCOPDを中心とした呼吸器診療についてディスカッションをしております。
水村医院の水村賢司先生より、COPDの診断の際、Step分けをした喘息合併COPD(ACO)の診断方法を教えていただきました。呼吸器学会のガイドもわかってはいるものの、実際の臨床の現場として活用できるものをご提示いただき、大変ためになりました。
Step.1 問診
Step.2 レントゲン
Step.3 COPDの診断
Step.4 ACOを考える
あおやぎクリニックの青柳桂樹先生からは、実際の外来診療において、3剤使用した印象を実際の診療を動画にてみさせていただきました。即効性のあるビレーズトリの効果のよさが患者さまの発言よりよく伝わってきました。
そして、双葉クリニックの小野田忠先生からは、3剤の吸入剤をどのように役立てるのか、実際の診療データをもとにご提示いただきました。
本日のKeyWordを一言で述べると「COPDと喘息の鑑別は難しい」になるかもしれません(個人的な見解です)。ただ、鑑別すること以上に、小野田先生の登山をしている患者の姿、そして、青柳先生の患者の生の声がとても印象に残りました。長期の感染症などの副作用を恐れてICS3剤合剤を使用しないより、積極的に3剤を使用することで、患者の満足度が向上につなげ、医療職側では、しっかりと副作用について観察していくことが望ましいのかもしれません。
講演の演者の先生方、AZ社の方々、誠にありがとうございました。
(NHO西埼玉中央病院 呼吸器内科部長 濵元 陽一郎)